プロ講師による指導実例!

私中西(慶應大学付属中学受験最高責任者)が早稲田アカデミーに通うT君の指導に携わることになったのは、ちょうどT君が志望校を慶應中等部に決めた時期である、T君が6年生になったばかりの4月に入ったころの事でした。

T君は成績の変動が激しく、良いときは偏差値で60台になることもありましたが、悪いときは50を切ってしまうこともあり、成績の安定化が急務の状況にありました。
それも特定の単元や分野が出題されたときに成績が良くなったり悪くなったりする感じでもなく、また特定の科目が足を引っ張るということでもなく、どちらかというと成績が悪いときは4科目が全体的に悪くなるという、一見不可解に思えるような現象が見られたのです。
そのためご両親にも原因がよく分からず困っている状況でした。

プロ講師は生徒の弱点をどう分析するか?

そこで私がまず行ったことは、T君の成績の不安定さの原因がどこにあるかを突き止めるということでした。
そしてT君のテスト結果やテスト答案、テスト時の時間配分や取り組み方、テストに出題された問題の単元や出題形式はもちろん、普段の塾での受講状況や家庭学習の内容、やり方、ノートの取り方、学習環境、テスト時や家庭学習時の疲労度や精神状況など、考えられるあらゆることを調べてその原因を探りました。

その結果わかったことは、T君はテストに関してはとても繊細なメンタルの持ち主であり、テストで最初の科目の初めの方の問題が調子良く解けると今日はいけそうだと自信がついてそれ以降の科目も自信をもって調子良く解ける等になり、最初の方でつまずくとそれが尾を引いてそれ以降の問題もずるずると調子悪くなってしまうということでした。
T君は途中でくじけたり自信をなくしてしまうと、それ以降の問題に対する意欲を失ってしまい、もう今回はどうでもいいという感じで投げやりになってしまうということが分かったのです。
でもそのことを親に言うと怒られそうだからということで、T君はご両親には言わず、そのためご両親も原因が分からずにいたのです。

プロ講師はメンタルコントロールも教えます

それらのことを踏まえた上で次に私が行ったことは、T君のテストに対する意識や考え方、気持ちの持ち方や切り替え方、取り組み方を変えていくことでした。

具体的には、私がT君と話し合ってお互いにアイデアを出し合いT君に納得してもらって決めた、テスト時の心構えや取り組み方(例えば、テストでは1点でも多く取ろうという意識で臨むこと、自分に解けない問題は他の生徒にも解けないと思うこと、1科目が調子悪くても他の科目で挽回できると思うことなど)をノートに書かせて、テスト開始直前の時間にそのノートを見て心の中で反復することや、テスト前の心の落ち着かせ方などを指導しました。

また指導時に時間を計って私の目の前でテスト演習を行わせて、取り組み方や時間配分、問題を解く順番などをチェックし、テスト時の取り組み方の練習を行いました。
更にご両親のT君に対する接し方にも改善の余地があると考え、ご両親にはT君への過度の期待やプレッシャーを与えすぎることを控えてもらうことなどをお願いしました。
T君に自信をつけさせるために、基礎のレベルで抜けている単元の補強にも力を入れました。具体的には、算数と理科は文英堂の裏技Wチェック問題集を使い、よく出るパターンは全て問題を見ただけで解き方が分かるぐらいに反復練習を行いました。
中等部は比較的易しい問題を素早く解く能力が問われますので、その対策にもこの練習は有効でした。

そして…!

こうした取り組みを続けていく中で、T君の成績は偏差値60台で安定してきました。
そして本番では自信を持って臨むことができ、見事に慶應中等部に合格することができました。
これも私の指示を信じてついてきてくれたT君やご両親の努力の賜物と感謝しております。

慶應中等部対策にお勧めの教材


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